26. ベッド


ベッドに沈む。
シーツの中に蹲っても温もりがなくて泣けてくる。
寂しい夜は、どうすればいいの。
あなたと会えないこんな夜は。
それでも私は貴方を求めてしまう。
腕を宙に伸ばし、体を抱きしめるように動かして、
物足りなさに涙する。
次に会えるのが待ち遠しい。
抱かれることを焦がれている。

欲望が募っても満たされない夜は
自分で自分を抱くことを選択する。
あなたの仕草を思い出して、加える愛撫で、
私は昇り詰める。
そしてまた泣いてしまう。
「お願い、あなたで私を満たして」


一人、呟いた願いは誰も聞くことはない。
こんなに叫んでるのに。
会えない。
あなたに会えない寂しさが降り積もる。
眠りを貪りたいのに眠れない。
週末になれば会えるのに、私も大概贅沢になったものだ。


back