目覚めたら雲の上だった。
  霧があたりを包んでいて
  ふわふわと心地よい。
  手を伸ばした場所は柔らかくて
  無性に幸せを感じた。
 
  独りぼっちでも心細くはない。 
  孤独も疎外感も何もない。
 
  雲の上を歩く私は素足。
  柔らかすぎて時々足が沈み込む。 
 
  実は、視界はゼロの状態。
  感覚で掴んでいること。
  色が分からないが大気の匂いも音も
  全部、感じ取れるから問題ない。

  視えないことも悪くはなかった。
  わくわくと胸が躍る心地で、自分の中で自由に
  想像の世界を繰り広げるられるのだから。
 
  何でこんなにも眩しい。
  目に見える光を感じられなくても、私はこんなにも
  胸を焦がすよな光を全身で受け止めてる。
 
  心で感じられるものこそ、真実なのだわ。


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