12. 夜


暗くて冷たい夜には、あなたを求める。
寂しくてたまらないの。
抱かれた後また寂しくなるけれど。

あなたの手が私を掻き抱き、凄まじい力で支配される度安堵する。
夜の魔力に飲み込まれて今宵も抱かれる私は愚かで、
あなたの思うがままの操り人形だ。

マリオネットのように腕の中で踊ってる私は
あなたが好きであなた以外見えていない。

夜って不思議ね。
心に眠る欲望が、本当の私が暴かれちゃうんだもの。
そして、あなたも苛烈な素顔を私に見せる。

好きなように抱いて満足したら背を向けて眠るあなたが、
この首締め上げたいって思う位憎くなる時もあるけどね。


くれぐれも用心してね。

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