sinfulrelations


Love is chain 〜4〜



明かりを消さなきゃと思うのに、この腕を離れたくない思いが強い。
明るいままで晒し合うのもいいかもしれない。
感じている顔を確かめられても。


とても長い時間合わせるだけの淡い口づけをしていた。
とめどない甘さを互いの唇に感じて、より深い口づけをしてゆく。
私の足元で引っかかっている帯を青が唇に咥えてするりと抜き取った。
肩にしがみつく。
息ができない程のディープキスに、私の体が目覚めるのを感じた。
舌先でつついて、唾液を吸われるとゾクゾクしてくる。
「……んっあ……はぁ」
ふいに唇が離れ、吐息が漏れた。ふわりと抱え起こされる。
耳朶を噛まれながら、胸に愛撫を受けている。
双方から湧き上がる快感に、体中が騒ぎ始めた。
「あぁ……青……っ」
青の名を呼んで腕の中で跳ねる。支えてくれる腕に引かれ彼の背中に腕を回した。
少し体が離されて、座った体勢で向き合う格好になった。強く視線が絡まる。
「……うぅ……あぁ……っ……はぁん」
青は、硬くなった胸の尖りを指で弾いて、口に含んだ。
膨らみを揉みしだかれれば体がアンバランスに反る。
明かりに照らされたままだから、何もかもが暴かれていた。
歪んだ笑みを刻む青の口元に指を伸ばす。唇の輪郭をそっと辿り、唇を重ねた。
濡れた唇はより一層妖しさを増しているようだ。
私の体を青の指が滑り下りている時、私も青の体に指を沿わせ愛撫していた。
細身だが、バランスの取れた肢体。力強く抱いてくれるしなやかな長い腕。
愛しくて唇を寄せれば、心が満ちてゆく。青は私の胸の膨らみを愛でた。
感触を確かめるようにゆっくりと強弱をつけながら捏ねる掌。
痺れが巻き起こり、体が熱を上げる。
肩に腕を伸ばし、掌を一度結んだ後、開いて青を抱きしめた。
お風呂上りの濡れた髪から、滴が流れ落ち、肌を濡らす。
「……ん……あぁ……ぁっん」
滑り落ちてゆく指に、刺激されて体中が啼き始めた。
「明かり落そうか」
耳元に振る声は悪戯っぽく人をからかってるみたい。
妙に恥ずかしくなりながら、頷いた。
青が布団から抜け出て立ち上がると、剥がれた布団から体が明かりに照らされた。
「やっぱり明かりはこのままで、布団もいらないかな」
「な……」
そりゃあ明かり点けたままでもいいかななんて思ったりしてたけど。
あまりの青の発言に声を失う。彼は思い切り楽しそうに見えた。
さり気なく掛け布団を奪っている手。私の体は隠す物が無くなった。
「沙矢は猫だな」
身をくねらせて両腕で体を隠す私を青は見下ろしている。
ちょ、明かりは紐を引っ張れば落せるでしょ。
「……気分が殺がれそうよ」
「俺は全然そんなことないぜ」
その語尾、滅多に使わないくせに。似合わなさそうで似合うんだから。
艶を宿した色っぽい眼差しで青は、見つめてくる。
「早く続きをして欲しくてたまらないって顔だな」
「口に出さないでよね……もう」
青がようやく紐を引っ張って、豆電球だけの明かりになった。
部屋を照らす淡いオレンジの光を一瞬見つめた。
その隙に青が覆い被さってくる。
「何か不思議な気分だな。いつも真っ暗だし、ベッドのランプはもっと明るいし」
「……この光、何だか安心するけど、布団は掛けないの?」
「布団なんて邪魔なだけだろ」
言い切って青が首筋にキスをする。指先は肌を辿り、あっという間に
下腹の濡れた場所にまで辿り着いた。
口づけを重ねながら、指で中心を撫でられる。
何度も擦られ、体が跳ね続けた。
「あぁ……やぁ……ん」
潤んだそこを唇が啜られると、意識の枷が解けて全部真っ白になった。
足をばたつかせて頤を仰け反らせる私の耳元に降った声は。
「さーや……愛してるよ」
どこまでも甘い声だった。

昇りつめる時の沙矢はどこまでも綺麗で官能的で見つめるとより苛みたくなる。
互いしか見えない世界まで一緒に旅をして、酔いしれれば目が眩んでしまう。
薄っすらと開いた瞼に口づけを落すと、嬉しそうに笑う。
「愛されてる実感って素敵ね」
掠れた声を聞きながら、肩に沙矢の片足を担ぎ上げた。
唇を重ね、そのまま一気に貫いた。
「あぁ……あ……はっ」
奥深くを掻き混ぜて、沙矢を確かめる。
ゆっくりとスピードを上げて出入りを繰り返す。
舌を絡めたキスをし、肌に赤い華を咲かせて。
背中に腕を回している沙矢が、爪を立てた。
鋭い痛みに、ひとつになっている喜びを感じる。
突き上げて、律動を刻めば、締め付けられる。
感じている沙矢は肌を高揚させ瞳を閉じていた。
「う……ぅ……ん……あ……はぁ」
耳を引き裂く喘ぎ声に煽られて激しく腰を前後させた。
緩く深く繋がる。
互いの足を伝い落ちる流れは、止まることを知らない。
力の抜けた体で沙矢は、布団の生地を掴んでいた。
指先がガクガクと震えている。
繋がった場所にある蕾に指で触れると弓なりに体を反らせた。
「イく?」
「青……あぁ……っ」
紡ぎだされる女っぽい声。
「……俺もそろそろ限界だ」
キスで乱れた息を交わしながら、奥深い場所を突き上げた。
熱の証が交わって溶ける。
沙矢の体が小刻みに震え弛緩していた。
気持ちが繋がっているからこんなに感じるのだ。
限界まで達し、俺は沙矢の上に体を投げ出した。
繋がったまま瞳を閉じる。
温かい処にずっといたくて、隣に横たわっても繋がりを解かなかった。
同じ夢が見られるかもしれないからな。
ひとつになっていれば意識まで同化して、夢の中でも一緒にいられる。
馬鹿なことを思いながら眠りの世界へと意識は吸い取られていった。

「きゃああっ」
体を隠す布団が、ない。肌を晒したまま横たわっている。
白い肌の上に朝陽が燦々と降り注いでいる。
正確には青の腕に抱き寄せられた格好なのだが。
高い声を上げれば隣から訝しげな視線が浴びせられた。
「どうかしたか?」
心底不思議そうな声音だ。私は羞恥で真っ赤になっているというのに!
「な、なんで! 掛け布団は!?」
「そんな取り乱すことでもないだろうが」
極めて平静を保っている青。そりゃああなたは恥ずかしくないでしょうよ。
「思い出したわ。青が掛け布団奪ったのよね。ああぁ……」
「布団あろうが無かろうが一緒だろ」
「一緒じゃないわ! いつもかけているのに馴れてるから」
「じゃあ布団なしの状態に慣れればいい」
さらっと言い切る青に口をパクパクとさせてしまう。
「朝から賑やかな奴だな。このまま温泉入るんだから手っ取り早いじゃないか」
腕の中でじたばた暴れる私を青が抱え上げる。
明るい場所で全部見えていた。
顔を伏せると、顎を上向かせられキスされ抵抗できなくされた。
いきなりのディープキスで昨夜の名残のせいか力が抜けちゃって……。
朝から相変わらずな私達だわ。

脱衣場の籠からタオルを取り、引き戸を開けた。湯煙が立ち上っている。
抱き上げていた沙矢を体を洗う為の椅子に下ろすと後ろに立った。
「まだ体辛いだろ? 洗ってやるよ」
「大丈夫だから向こう行ってて!」
そんなに拒否するなよな。傷つくだろ。
「遠慮するな」
クスリと笑い、タオルに泡をこすり付け、沙矢の背中を擦った。
いつも家で使っているボディーソープじゃないと駄目な俺達はわざわざ温泉にまで持ってきていた。
備え付けの石鹸は磨り減ることも無い。
貧乏性というわけではないが、拘りを捨てられないのだ。
「ねえ、青、子供ってどんな感じなんだろう」
「どんな感じ?」
「うん、一人っ子だったし周りに年の離れた子供いなかったから分かんなくて。きっととっても可愛いのは分かるけど」
沙矢は瞳をきらきらと輝かせている。
俺は彼女の体を洗いながら耳を傾けた。
「前は子供、嫌いだったよ。いや、興味がなかったというのが正しいかな」
「そうなの? 」
「沙矢の子供が欲しいと初めて思ったのは、あの時だな」
「あの時……」
「お前が誘った月の夜さ。心底愛しいと思って俺との間の子供を見てみたくなった」
ばしゃりと背中にお湯をかけて洗い流す。
タオルを擦り全身に泡を乗せてゆく。
「初耳」
「言わなかったからな」
言葉を交わしていても手の動きは止めない。今は正面に回って体を洗っているが、何故か時々身を捩るから、洗うのに相当手間がかかってしまう。
「私との子供を欲しいって思ってくれて嬉しい」
心底嬉しそうな沙矢。
「私、青の子供が欲しいって長い間思ってたわ。一緒に暮らすずっと前からね」
「やっとお互いの願いを叶える時が来たんだな」
「そうね」
バシャリ。ゆっくりと桶からお湯を注いで体を洗い流す。
「ところで何で時々身を捩ってたんだ? 感じてた?」
「な、なに言ってるのよ!」
沙矢は目を逸らしながら正面に立つ俺を恐ろしい勢いで湯船に突き飛ばした。
「なるほど図星か」
俺は頭も全部湯に使ってしまう形になった。目に耳に口に湯が入り込んでいる。
「青の手の動きが変なのよ!私は悪くないわ」
可愛すぎる主張に俺はニヤニヤ笑うのを止められなかった。
「だってお前の体、何度触っても飽きないんだ」
「洗ってもらわなきゃ良かった!」
甲高い声で叫び、沙矢は頭を洗い始めた。
「手伝おうか」
「いい」
「ああ、乱暴だぞ。爪じゃない、地肌には優しく指を立てて」
「分かったから見ないでってば」
「昨日の夜は包み隠してなかったが」
「こんな明るい場所じゃないでしょ」
沙矢をからかうのは当分止められそうにもないな。
自己完結してまた話しかける。
「そうか、声も似てるか」
「え……? 」
「喘ぐ時の声が猫の発情期の声とそっくり」
湯船の岩肌にもたれてニヤリと笑った。
「やらしいんだから、青ってば!」
「あの声たまらなく癖になってる。ずっと聞いていたいくらいに」
反論する声が無くなったなと思ってじっと沙矢の方を見れば、
俯いて頭に湯をかけている所だった。
「オーバーリアクションするからよくないのよね。
これからは毅然と冷静に対応しよう。うん」
暫くすると何やらぶつぶつ聞こえてきた。
独り言のつもりらしいが、丸聞こえだぞ。
「一生無理だろうな」
「大きなお世話よ」
頬を膨らませる沙矢を見てこれからもこのやり取りが続くんだろうなと思った。
楽しい日々だ。
「やはり子供は女だな」
「男の子は?」
「俺に似るのは分かりきっているからな」
沙矢は楽しそうに笑って湯船に入ってきた。
「とんでもなく独占欲が強い子になるわね」
「想像つくだろ」
「でも物凄く可愛いんだわ。女の子でも男の子でも青似の子がいい」
「俺的には沙矢に似た女の子がいいんだ」
お前に似た女の子なんて文字通り猫可愛がりの日々だけどな。
「俺はどっちでもいいよ。元気で良い子なら」
いい加減収拾つかなくなりそうだから、さっきとは別の答えを返す。
「青がパパみたいなこと言ってる」
妙な所で感心されたらしい。
「近い将来、親になるんだし、普通じゃないか。俺とお前も本当にできたら変わるんだろう」
「私達、子供の話題しかしてないね。何だかほのぼのしてる感じ」
「別にいいんじゃないか」
目を細め微笑んだ。
「お前が突き飛ばすから洗う前に風呂に入ってしまった。生まれて初めてな」
沙矢を残し、静かに湯船から上がる。派手な音を立てないように。
「う、ご、ごめん」
沙矢の肌は湯の中にいるからか、ほんのり色づいていた。
「それから、別に見ても見なくてもいいから、背中を向けるのは止めてくれ」
「どうして?」
「お前の顔を見ていたいから」
照れ笑いをしたのを見てクスクスと笑みが零れた。
沙矢は後ろへ向くことはしなかったが、湯船の頭を乗せて下を向いている。
あんなに湯船の縁にくっつけて首痛くないのだろうかと思ったが、
俺はもう気にしないことにして体を洗い始めた。

湯船に頭を乗せているのももう限界だ。首を密着させているから痛い。
あまり見ないようにするのは青に失礼よ。
青は何もかも綺麗で、醜い所なんて一つもないもの。
顔を上げると、丁寧に頭を洗っている姿が見えた。
青は頭を一番に洗うタイプだったわ。
私は観察するでもなくただ普通に正面に目を向けていると、
シャンプーを洗い流した青がウィンクして微笑んだ。
両手で頬を押さえると顔が熱い。どうしてこうも青の行動にいちいち惑わされるのかしら。
「……早く帰って引越し準備しなきゃ」
上せてしまったのかどんどん熱くなる頬を誤魔化したくてそんな言葉を漏らしていた。
ボソボソと聞こえないぐらいの独り言。
ばしゃり、ばしゃり。お湯を流す音がする。
「男の人でこんなに時間をかけて自分の体洗う人って珍しいんじゃない」
「不潔は嫌いだから」
「あはは」
青が湯船に入ってきて、後ろから捕まえられた。
腰に強い力で腕が回っている。
「逃げないってば」
「こうしていたいんだ」
「あっ」
ぐいと顔が青の方に向かせられて、強引に唇を奪われた。
溶けそうな甘いキス。
私からもキスを返す。青の唇は熱くて優しい。
抱き合うことも素敵だけど、キスは特別なの。
唇で触れ合うだけで気持ちが伝えられるから。
抱き合わなければ見えてこない物もあるけど、キスは一番好き。
キスをしてくれなきゃ抱き合う気分にもなれないわ。
「……ん……青」
「沙矢」
離れてはまた触れる唇。小さく掠めるキスはじれったいけど可愛くて好き。さり気なく色っぽい気がするもの。
「……そろそろ上がらなければな」
上せかけている私を青は抱かかえた。
青の肩に頬を寄せているとばしゃりと音がした。
蛇口から出したお湯を、何度か私の体にかけてくれている。
ガラガラと引き戸を開けて露天風呂から出た。
着替えを済ませて部屋に戻ると朝食がテーブルに並べられていた。
二人で、手を合わせて朝食を食べ終わった頃。
雑談をしていると、障子戸が開けられた。
「藤城様、この度は本館をご利用下さってありがとうございました」
「こちらこそお世話になりました。温泉も料理も良かったですし、
景色も絶景で、良い新婚旅行になりました」
戸口に佇む女将さんに青と一緒に頭を下げた。
「ありがとうございました。また来させてくださいね」
本当はもう少しここにいたかったけど、青の仕事のこととか色々あって二泊三日にしたのだった。
子供生まれて落ち着いた頃また来れたら良いな。
「またのお越しを心よりお待ち申し上げております」
もう一度頭を下げて女将さんは、部屋から出て行った。
「青、楽しかったね」
「ひたすら楽しかったな」
青は意味ありげな微笑を浮かべた。
「荷物全部しまった?」
「とっくにしまってる、お前は?」
大切な想い出も胸の中にばっちりしまったわ。
「しまったわ。今何時かしら」
鞄を膝の上で抱きながら青を見つめた。
「10時。ちょっと早いけど帰ろうか」
「そうね」
荷物を持って立ち上がる。
何故か青は私を先に部屋から出した。
首を傾げれば青は静かに微笑んでいた。

一時でも長く広い部屋に沙矢を一人にしておきたくなかった。
そう思い、沙矢に前を歩くことを促し扉を閉めた。
玄関ホールでは、仲居と女将が総出で見送ってくれた。
二人で頭を下げて、旅館を後にした。
車に乗ると、助手席の沙矢が口元を押さえているのに気づいた。
まさか……早くないか?
「うっ……苦しい」
「どんな風に? 」
「何か胃がムカムカする」
「食べすぎただけだろ。普段の倍は食べてたぞ」
「残したら失礼でしょ」
「こんな客ばかりだったら旅館側も嬉しいんだろうな」
「吐きそうなら下りてトイレ行ってくるか?」
「大丈夫……」
「分かった。ゆっくり運転するから、よっぽど我慢できなくなったらちゃんと言えよ」
「……うん」
まったく自分の許容量ぐらい自覚しておけよ。
あまりにも沙矢らしくて俺は苦笑していた。
高速道路に入るまでスピードを落として運転していた。
どんなにスピードを出そうが今まで沙矢は酔った事無かったが、今日は
分からない。後続車もほとんど走っていなかったので、
道路に表記されている数字のままに走った。
一昨日も車を停めたパーキングエリアに辿り着いた頃、
気になって隣を見ればすやすやと寝息を立てていた。
「よかった」
ほっとして言葉が漏れる。
幸せな夢を見ているのか寝顔は笑みを刻んでいた。
さすがに疲れたんだな。次はもっとゆっくりしよう。
俺は寝顔を少しの間見つめ、再び車を走らせた。

「ただいまー」
誰もいない部屋のドアを開けてただいまと言った私を青が後ろから見ていた。
「気持ち悪いの収まったか?」
「寝て起きたら直ったみたい。心配かけてごめんね」
「次に口を押さえる時は嬉しい報告をしてくれよ」
「…………ふふふ」
きっとね。
部屋に戻った私達は早速旅行鞄を開けて整理をし始めた。
「砌君へのお土産、青、買ったの?」
「ああ、この中から温泉饅頭でもやればいい」
青はガサガサと袋を取り出した。
ああ3箱あるお菓子の内の一箱を砌君へのお土産にするのね。
「これはお義姉さんへの温泉水で、これが私と青が使う温泉水ね」
袋から取り出して、広げてみせた。
「親父のと、砌の分、操子さんの分で俺は終わりだな」
「あとは小松さんの分で私の分も終わりよ」
「無難な物しか買ってないわね」
「贈る側に気持ちがこもってるとどんな物でも喜んで
もらえるんだから別にありきたりでもいいんだ」
「そうよね」
青の一言に大きく頷いて、お土産を袋の中に片付けた。
あと2週間で藤城家での生活がスタートを切る。
小松さんはあっちのお家に来てくれると言っていたので藤城家でお土産を渡そう。
「お風呂、入って今日は早く寝るね」
「そうしろ。何かと疲れただろ」
「ええ、青のおかげで」
にっこり笑って返したわ。
負けてばかりじゃなくてこれぐらい言わないと。
「後で行くから待ってろ」
「う、やっぱり!?」
「嫌じゃないくせに」
ニヤリとこちらを見る青を尻目に私はリビングを出てお風呂に向かった。
心臓が、ばくばく言い始めてる。
あなたには未来永劫かないません。


モドル ススム モクジ


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